AI電卓とは?
AI電卓は、従来の機械学習手法とは異なる、新しいアプローチに基づいた予測モデル構築ツールです。 複雑なモデルの「ブラックボックス」状態や、予測根拠が不明確であるという機械学習の課題に対し、 AI電卓はモデルが人間に馴染みのある論理式(ルール)で構成され、予測根拠を同時に示すことを特長としています。 熟練した専門家でなくても、電卓を使うような手軽さで、高精度かつ説明可能なAIモデルを利用できます。
AI電卓のモデルは、ルールという「知識」の線形結合として表現されるため、予測結果だけでなく「なぜその結果になったのか」を理解することができます。 これは、予測精度と説明能力という、多くの機械学習モデルが抱えるジレンマを克服するものです。
主な機能
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データ加工・整備
フィルタリング、集計、欠損補填、データのサンプリングやフォーマット変換など、分析の前処理をサポートします。
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モデル構築
教師あり学習、自己教師あり学習、教師なし学習(クラスタリング)に対応。データから自動的に予測モデルや知識ルールを構築します。
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予測・シミュレーション
構築したモデルを用いて、未知データに対する予測や、様々なシナリオに基づいたシミュレーションを実行します。予測結果には信頼区間も含まれます.
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応用機能
時系列分析、異常検出、因果推論、知識ルール編集など、高度な分析タスクに対応する機能を搭載しています.
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知識ルール編集
モデルを構成するルールを手動で編集し、ドメイン知識をモデルに反映させることが可能です。
AI電卓のモデルと予測根拠
AI電卓のモデルは、複数の決定木から生成された「ルール」を組み合わせた線形結合として表現されます。
例えば、血圧予測モデルの一例では、「食塩摂取量 > 2.21 かつ 年齢 > 38.96」のような条件(ルール)が複数組み合わさり、それぞれのルールに重み(係数)が付けられます。
予測値 = 切片 + Σ (ルールに該当するかどうか × そのルールの係数 × ルールの代表値)
このように、予測値がどのルールの影響を強く受けているか(係数の大きさ)や、そのルールの条件が明確であるため、予測結果の根拠を人間が理解しやすい形で確認できます。
また、予測の際には、その不確実性を示す予測信頼区間も同時に算出します。Conformal Prediction (CP)やConformalized Quantile Regression (CQR)といった手法を用いることで、モデルやデータの分布に依存しない信頼性の高い区間を提供します。
活用事例
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データ分析コンペでの実力
KaggleのStore Sales予測コンペでは、695チーム中41位(上位5.89%)という実績を残しました。
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ヘルスケア分野
健康診断データを用いた血圧予測モデルの構築など、医療・ヘルスケア分野での活用が期待されます。
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ビジネス分析
POSデータ分析 や、因果推論による広告効果の推定 など、企業の意思決定をサポートします。
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金融分野
株価予測などの時系列データ分析にも対応可能です。
使い方・チュートリアル
AI電卓は直感的なGUI操作で利用できます。データの取り込みから前処理、モデル構築、評価、予測、ルールの確認まで、一連の流れをスムーズに行えます。
AI電卓の音声概要はこちらでお聞きいただけます:
より詳しい操作方法や各機能の使い方は、以下のYouTubeチャンネルで動画チュートリアルを公開しています。
- データの可視化・加工・集計
- 教師あり学習(モデル構築・評価、変数選択)
- ルールの自動生成・入力編集・知識発見
- モデルの予測根拠の確認
- 因果推論
- 予測信頼区間
ダウンロード
AI電卓をダウンロードして、説明可能なAIを今すぐ始めましょう。
AI電卓をダウンロード (Version 7.1.3)
※ 動作環境: Windows
※ ダウンロードファイル形式: ZIP形式
インストール方法については、ダウンロードファイル内のドキュメント、またはチュートリアルをご確認ください。
注意事項
本システムは、AI電卓の機能デモおよび統計的学習の教育目的で提供されるものです。 特に、株価予測機能 など、本システムを用いて得られた予測結果の如何なる利用につきましても、全てユーザーご自身の自己責任において行ってください。 本システムの開発者は、これらの予測結果、または本システムの利用によって生じた直接的・間接的な損害に対し、一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください。